2009.08/20 [Thu]
イラブーの山日記 第四話
4時半、ヒサゴ沼避難小屋で目を覚ますと、昨日から吹き続けている風の音がしました、
予定ではトムラウシ山を越えて新得町へ、全行程9時間半の下山です、
朝ご飯はカロリーメイトだけにして、パクパクとかじっていると、隣の男性が私たちの分のお湯を沸かしてくれて、温かいお茶も飲むことができました。
小屋の外に出て少し考えて、今日はルートを変更して天人峡へ降りることにしました、
天候はここ三日間変わらない天気です。
昨日登った化雲岳へ再び登り、天人峡への分岐を進むと、それからはひたすら下り道です、
マニアックな方向けのルートで、笹やハイマツが道にかぶって足元が見えません、
再び二人はずぶ濡れになり、ひたすら下ります。
お昼ご飯は、本降りの雨の中でおにぎりをかじり、食べてからすぐに歩き始めます、
9時頃、下から登ってくる登山者に会いました、情報交換したところ、下界は晴れているようで、
早く降りたい、という気持ちが強くなります。
植物の生態がハイマツから一般的な広葉樹になり、景色も見慣れた森へと変わってきました、
雨は上がり、いつの間にか鳥もチクチクと鳴いています。
しばらくすると観光客がいました、展望台まで登って来た様で、
三日間の縦走がもうじき終わるのだな、と感じました。
急な斜面をジグザグに下っていると、木々の間から天人峡のホテルがチラチラと見えました、
私たちは、「やっと終わった。。。」と思いました。
下山口に着いて握手をしてから、二人で話ました、
10年前に二人でこのルートを歩いた時は、「素晴らしい天気だった」と、
今回の縦走は「雲泥の差であった」と、
一体私達は連休を取って三日間何をしていたのだろうか、と
この三日間、私たちは「泥の辺りを這いずり廻っていた」と、
しかし、雲の中に居たのも事実で、雲は雲で大変なのだな、と。
お返事
山は天気次第ですね、展望があるのと、そうでない時では「雲泥の差」です。
コマクサはやはり「高山植物の女王」と言われるだけあって実に可憐です。